2019年の夏は異常という言葉がよく似合うほどの酷暑であった。高校2年生だった私は大学のオープンキャンパスに参加しつつ、実質高校生活最後と言える夏休みを謳歌していた。7月30日の221系天理臨・カラシ充当の75レを皮切りに、8月3日に大サロ、8日に九州遠征、10日は日帰り東京遠征とハードなスケジュールでカメラを握りしめていた。

当初、この日に見学した大学を受験するつもりはあまりなかった。正直なところ、オーキャンよりもそのあとの撮影を楽しみに九州まで足を伸ばしていた。しかしながら、世の中不思議なものでこの4月からはその大学にお世話になることとなった。このときオーキャンに参加しなければ、全く違った人生を歩むことになっていただろう。

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△ 2019.08.08 小倉駅にて
Canon EOS Kiss X50 + Canon EF-S 55-250mm f/4-5.6 IS STM

ともあれ、オーキャンで学長の有難いお話を拝聴し、学内を見学したのち小倉駅より撮影タイムがスタートする。まずは、日田彦山線のキハ147と鹿児島本線(山陽本線直通)の415系の2ショットから。この時は「次に九州に来る時には両方ともいないんだろうな」などと考えていたが、無用な心配だったようだ。大学の卒業まで是非とも活躍を続けてもしいものだ。

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△ 2019.08.08 同上
Canon EOS Kiss X50 + Canon EF-S 55-250mm f/4-5.6 IS STM

続いて415系を駅撮りで捕獲。消滅してしまった12連運用を撮影しておきたかったところだが、悔やんでも仕方がない。4月から九州で暮らすからには、国鉄型車両たちを引退するまで追いかけ回そうと思う。

415系の撮影後、クラブの同期に紹介してもらった撮影地に移動する。
新幹線で博多に移動し、鹿児島本線に乗り換えて快速列車に乗車して原田駅に移動する。



撮影地は原田駅から徒歩10〜15分程度の場所だ。原田駅を出て北進すると県道582号線に出るので左折し筑紫方面へ進む。すると立て続けに原田線と鹿児島本線の2本の線路を潜ることになる。2本目の鹿児島本線を潜ってすぐ、線路西側の階段を登った場所が撮影地だ。午後順光で大牟田・八代方面の下り列車を撮影できる。近隣にスーパーやコンビニもあるため、食料や飲料水に苦労することはなさそうだ。

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△ 2019.08.08 原田〜天拝山間にて
Canon EOS Kiss X50 + Canon EF-S 55-250mm f/4-5.6 IS STM

到着したのは15時過ぎ。真夏の15時ということもあり、全身に真夏の太陽光が突き刺さる。この日の最高気温は37度だったが、無風ということもあり、体感気温は40度近かったように感じる。真夏の光線では線路沿いの雑木林の影が編成後方にかかってしまうため、ベストな光線状態で撮影ができるのは16時00分〜16時30分ごろだと思われる。

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△ 同上
Canon EOS Kiss X50 + Canon EF-S 55-250mm f/4-5.6 IS STM

原田駅という駅名は「はらだ」とは読まず「はるだ」と読むそうだ。恥ずかしながら訪問するまで「はらだ」駅だと思い込んでいて、車掌さんの放送ではじめて自身の間違いに気がついた。「はるだ」の由来だが、開業時の地名(御笠郡筑紫村字原田)と、原田が長崎街道の宿場町として栄えた事から「原田駅」と命名されたそうだ。「原田」はかつては筑前国御笠郡原田邑と読まれ、古くからある地名であるが、その由来はよく判っておらず、平野部にある田を表す「原田」が地名になったとする説や、この地を治めていたとされる大蔵氏の八代目である大蔵種直が大宰府大監・原田次郎(原田種直)と名乗り原田氏を立ち上げたのがそのまま地名になったとする説などがあるとのことだ。(Source:Wikipedia)

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△ 同上
Canon EOS Kiss X50 + Canon EF-S 55-250mm f/4-5.6 IS STM

猛暑に耐えつつシャッターを切るが早い段階で原田駅で購入したお茶を飲み干してしまい、上り列車の通過による風を癒しに感じはじめ、いよいよ熱中症の危険を覚え始めたこともあり、滞在時間1時間半ほどで撤収した。

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△ 同上
Canon EOS Kiss X50 + Canon EF-S 55-250mm f/4-5.6 IS STM

ちなみに、この日のベストショットは787系による特急かもめ29号。現地通過時刻は16時31分。沿線の雑木林の影が入らず、編成のほぼ全体に光線が当たっている。